※ツイッターに投稿した140字スケッチのまとめです。


実写5題(BunBleBee/Samuel)



【1】
オイラの内部で弾む声。シートに触れる柔らかい身体。オイラがほんの少し、力のいれ具合を間違えるだけで、簡単に壊れてしまう脆い生命。傷つけないように、脅かさないように。慈しむように。微妙な出力の調整も、ほとんど無意識にできるようになった。サムが笑う。「ビー。さあ今日はどこへ行こう?」





【2】
サムと司令官。オイラには、どちらも大切な人たちだ。でも、どうしてだろう。二人が話をしていると、オイラの心はモヤモヤとしてしまう。「それは嫉妬だよ。お前さんは嫉妬しているのさ」《なぜ?》「さてね」《オイラ、二人とも大切だよ?》「ほう、そうかね」《もういいよ!ラチェットのいじわる!》





【3】
バンブルビーは、人の子に恋をしている。生命の時間が違いすぎる恋には、不幸な結末しか待っていないだろうに。「確実に喪うと、分かっていて想い合うことは、辛いことではないのだろうか?」オプティマスの呟きに、ラチェットが呆れたように返した。「我々の末っ子は、貴方ほどヤワではありませんよ」





【4】
オイラがわがままを言ったときの、サムの困った微笑みが好き。たしなめながら触れてくれる、その手が好き。声が好き。「ビー。よくお聞き。離れていても僕らはずっと友達さ。そうだろ?」サムは、オイラよりもずっと短い時間しか生きられない。サムは、オイラよりずっと早く「大人」になってしまった。





【5】
「たとえ僕がいなくなっても、僕の俤は残る。想いも残る。君が覚えている限り、僕は君と一緒にいる。ここはそういう星で、僕らはそういう生命体なんだ」そう言ってサムは微笑んだ。「君の記憶力は優秀だからね。きっとずっと一緒にいられる」今オイラの周りには、懐かしい俤を持った愛する人々がいる。








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