※ツイッターに投稿した140字スケッチのまとめです。



実写5題(Various)



【Sideswipe & A boy】
また転んだ。痛い。どうしても上手く曲がれない。「下手くそ!」兄達の嘲りを思い出して涙が滲む。乱暴に顔を擦っていたら頭の上から声が落ちてきた。「そんなヘッピリじゃ、曲がれやしねぇよ」見上げると、巨大な人影。両足がタイヤのくせに、器用に塀の上に乗っている。「スケートは度胸だ。攻めな」





【Samuel & Optimus】
人類のためなら、僕の都合なんかお構いなしに、僕の日常に踏み込んでくる君。それなのに君は、君自身の望みを口にしない。まるで自らに罰を与えるように。世界を救うことで手一杯の君は、それが僕を哀しませていることに気づかない。だから僕は、僕はね、ちょっとだけメガトロンの気持ちが分かるんだ。





【Optimus & Megatron】
「彼」はオールスパークの残滓で動いている。“彼”は再生したマトリクスによって還った。「彼」は冷たい海の底から。“彼”は焼けつく砂の大地の上で。暗く高圧の海底は、有機生命体の揺籃。「彼」は我が身にそれらを抱いた。白く輝く砂漠は美しく、そして誰も受け入れない。“彼”は、そこで甦った。





【Starscream & Megatron】
白銀の巨躯。圧倒的なカリスマ。誰をもひれ伏させる彼を、この手で蹂躙し踏みにじりたかった。ずっと。彼の目を俺だけに向けさせたかった。それは夢物語。彼は、オプティマスしか見ていない。かつても今も。もはや扈従する価値さえ見出せない錆だらけの背に、それでも俺は声をかけた。「メガトロン様」





【Optimus】
小さき者には、より大きな勇気が与えられるのだろうか。その生命の輝きに見合うだけの。若き斥候兵と人の子の語らいを、オプティマスは眩しげに眺めた。プライマスの計らいは深遠だ。「オプティマスも、こっちにおいでよ」「ああ」自らに課した贖罪の日々は、思いのほか安らかな罪悪感に彩られている。








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