※ツイッターに投稿した140字スケッチのまとめです。



ドリフト4題(Various)



【ラチェットとドリフト】
ラチェットは、いつも不機嫌だ。昔、ズタボロの俺を診たときも、医者の慈愛とか何ソレって勢いの仏頂面だったから、アレがあのオッサンの素の顔だと、俺もずっと思ってたんだ。だから、デルファイで彼によく似たボットが谷底に消えたとき、ラチェットが一瞬浮かべた表情を、俺は見なかったフリをした。





【ウィングとドリフト1】
手を繋ぐ。そうして並んで眠りにつく。初めの頃は、その子ども扱いに抵抗したものだけれど、やけに楽しそうなウィングの顔を見ていたら、抵抗する気も失せてしまった。手を繋ぐ。肩の装甲が触れあう。ウィングの機熱が、繋いだ手を通して深く馴染んでくる。そんな夢を、ドリフトは、今でもたまに見る。





【ウィングとドリフト2】
「ちょ、まて」「なんだ?」「アンタ騎士だろ」「そうだが?」「こんなことしていいのかよ?」「こんなことって?」「だから」「どんなこと?」「あ、クソ馬鹿重い!」「お前、意外に無邪気だねディセプティコン」「クッソ、どけよこの野郎!」「……騎士の誓いと禁欲はね、イコールじゃあないんだよ」





【パーセプターとドリフト】
澄んだ青。明るく、暗く、揺蕩う。かつて訪れた、かの惑星を思い出させる光。この世のすべてを憎む濁った赤光が、かつてはここに滾っていた。「何やってんだ?」至近距離からオプティックを覗き込まれて、ドリフトは気まずそうに機体を揺らしている。「君の真実を知りたくてね」パーセプターは答えた。








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